小麦粉
パンの原材料として最も基本的なものは「小麦粉」。
その小麦粉について説明します(^^)
小麦粉の役割
小麦粉の1番大切な役割はなんでしょうか?
それを知るためには、小麦粉を使わずにパンを作ってみるといいかもしれません。(それをパンと呼ぶのかは別として.....)
実際に
当店のネットショップの方で、米粉パンを作って欲しいという要望はあるそうです。
小麦粉の代用として
ライ麦、米、大豆、大麦、とうもろこしなどの粉があります。
けど、これらの粉ではふっくらとしたパンを作ることは難しいです。
理由は
小麦粉と他の粉の中に含まれるたんぱく質の違いによるものです。
小麦粉にはグルテニン、グリアジンという小麦特有のたんぱくがあります。
このグルテニンとグリアジンは水を吸収し、物理的な力が加わると、グルテンという網目状の組織を作っています。
この膜がタンパク質(グルテン)
参照 眠れなくなるほど面白い<図解>化学の話
著者: 大宮信光
この弾力あるグルテンの膜が、パン生地が発酵中に発生する炭酸ガスを生地の外に逃さないようにしているのです。
もし、この膜がもろいものであれば、ふっくらとしたやわらかいパンはできないでしょう。
その為、相当量の小麦たんぱくが必要ですね。
パン作りには、小麦全体の約11%以上の小麦たんぱくを含んでいる小麦粉が最適とされています。
ん?
じゃあ、どの小麦粉が最適なの?
小麦粉の種類
小麦粉は、
大きく分けて、強力粉・中力粉・薄力粉に分ける事ができます。
たんぱく質の含有量が多いほど、水を加えて練った時に生成される「グルテン」が多くなり、 コシの強い生地になります。
一般的に、食パン用小麦粉は、強力粉を使用します。
ちなみに当店では
こちらを使用しています。
小麦粉の成分
小麦は以下の3つの部分に分けられます。
①約15%の皮部
→主に飼料用
②約83%の胚乳部
→小麦粉として食用
③約2%の胚芽部
→栄養食品に加工したり、ビタミンの原料や飼料用
小麦粉の主成分
水分 13〜14%
たんぱく質 7〜15%
灰分(ミネラル) 0.3〜1.3%
脂肪 0.8%〜2%
炭水化物 70〜78%
これらのうちのたんぱく質が、水と結合することで、グルテンを作っています。
また、7〜15%としているのは、原料小麦によってたんぱく質の量や質に差があるからです。
硬質小麦はこのたんぱく質の含有量が多く、また小麦たんぱくの構成成分である、グリアジンとグルテニンの質が良くパン用の粉として最適とされています。